前回からの続きです。
私が大切にしている法則があります。
「返報性」の法則です。
簡単に言いますと、人間はほかの人から受けた
ご恩を返したくなる、という心理を表したものです。
例えば、
会社の部下と2人でご飯をだべて、部下がおごってくれら
どう思いますが?
「ご馳走になっちゃった、これはいつか返すね」
と思います。(よっぽど嫌な人じゃなかったら)
よく言われる「貸し」「借り」も同じです。
借りがある人は、貸しのある人に返そうとします。
自分と対等な人や目下の人が受けた恩は特に返したくなります。
では、後継者がどのようにこれを活用するかといえば、
現経営者つまり父親(母親)に何かを先に返してみる
これが一番いいことです。
ご飯をご馳走するでもいいし、
贈り物をするでもいい、
旅行に誘うのは最高ですね。
注意点として、仕事で返そうとしないことです。
真面目な後継者ほど「仕事の成果」で恩返ししようとしますが、
これは経営者があまり望んでいないことです。
経営者は後継者が成長してほしいのですが、
いつまでも親の威厳が示せるように「子供」でいて欲しいとも
思っています。(矛盾した心理なんです)
ですから、プライベートで親孝行するのが、
実は事業承継や社長交代への近道なんです。
ちょっと意外ですが、急がば回れ。
お盆の家族の集まりに、ちょっといい手土産を
持参してはどうでしょうか?
では良い週末をお過ごしください。