前回からの続きです。
輸出は様々なことがらに影響を受けるので、
一概には言えませんが、アメリカや中国の景気が
以前より低下していることを受け止めなければならないと思います。
そこで、後継者の方に私はこのように言いました。
「時間に少し余裕があるならば、忙しくできなかった課題を片付けましょう」
「一つは納期管理方法、もうひとつはマーケティング強化です」
この企業は10名ほどの中小企業なので、納期管理はすべて後継者がやっています。
しかし、後継者の現場で作業する時間も多いため、
繁忙期には納期管理が後回しでした。
その仕組みを少し変えて工場全体の納期管理を見える化することで
後継者一人だけでなく、複数人が確認できるように見直しました。
これによって、現場から後継者に「この注文先の方がいいんじゃないか」
という相談もあり、全体として納期管理が高まっています。
そして、マーケティング。
もし、このまま既存の取引先が注文が来なくなったとしたら、
新しい取引先を探さなければなりません。
その際に、自社の強みを明確に言語化と図式化しなければなりません。
「自社は○○の技術で××の効果がある部品を作れます。」
短く分かりやすく伝えるための準備が重要です。
製造業の後継者の方はついつい自社の技術を協調しますが
重要なことはその技術を使って
取引先の手間を減らしたり、品質が向上するような
提案ができるかどうかが重要です。
後継者の皆さんも
手をつけてこなかった課題を解決できることはないかを
一度、考えてみてください。
では良い週末をお過ごしください。