先日、船鶴京都・鴨川リゾートで
老舗茶舗 上林春松店代表の上林秀敏氏から
お茶の歴史や現状を学んできました。
私が一番驚いたことは
宇治抹茶の茶畑は若い生産者が
多く、事業承継には困っていない
ということでした。
第1次産業は後継者問題が深刻です。
私も多くの農業の後継者とお話していますが、
3K(きつい、きたない、危険)のイメージが強く
休みもなく、収入も十分でない。
だから、実家の農家を継ぐのではなく
サラリーマンで働いている。
そんな方が多い。
それなのに宇治抹茶の農家は違う。
お茶畑全体としてはどうだろうか。
まずは、収穫高については
年々低下しています。
特にお茶畑の面積が低下しています。
主な産地は静岡と鹿児島ですが、
この了見ではお茶畑農家が廃業しています。
やはり、第1次産業の厳しさがあります。
では、宇治ではどうか。
お茶の収穫量は微増だそうです。
日本全体が低下しているのに、宇治だけ増えている。
宇治の生産量自体は全国の約4%で、
多くはありません。
しかし、宇治抹茶には他の地域より
製品単価が圧倒的に高いのです。
品質がいいこともありますし、
これまでブランドを高めてきたこともあります。
ただ、このブランドも勝手にできあがったのでは
ありません。
宇治抹茶の生産量はたくさんつくれない。
静岡や鹿児島には量では対抗できないので、
質を高めることで、差別化を図りました。
つまり、品質を高め、高級品を目指したのです。
続きは金曜日に。