先日、ご相談を受けた後継社長Aさんが
事業承継直後に悩んでいたことが、
自社の借入金の重さでした。
Aさんはお父上が創業した部品製造業を
引き継いでいます。
職人出身のお父上は大手企業B社の下請けとして
品質が高く、価格も安いということで
信頼を得て、売上を伸ばし、工場も増設し、
従業員も13名になっていました。
その時点で売上の8割がB社になっていました。
ところが、B社の下請けへの方針が変わり
A社への発注量と単価が、年々低下し続けて、
最終的にはピーク30%までに減少したのです。
後継者のAさんは、サラリーマン経験のあとに
入社して、経営が安定している時代から
徐々に厳しくなる課程を体験しています。
先代社長が
「良いものを作っていれば、受注量は回復する」
と、言い続け、新規開拓などはせずに、
大手への営業をますます強めました。
先代が頑張って取ってきたB社の仕事は
あまりに安い仕事で、受注時点で赤字仕事です。
Aさんも「やればやるほど」、赤字が広がる仕事に
「これで大丈夫か」と、思ってました。
先代が「銀行に借りているから、問題ない」
と、言われ、不安ながらも、納得していました。
その不安は2年後に実現します。
あるとき、先代と銀行に連れて行かれ、
「息子さん(Aさん)に経営者を変更し、
連帯保証を引き継ぐなら、追加の融資をします」
続きは次回の配信でお伝えします。