前回の続きです。
宮治さんは農家でありながら
生産から販売まで一貫して担う
「プロデューサー」です。
自社の養豚を「みやじ豚」というブランドに育て、
みやじ豚のおいしさを伝えてもらえる飲食店などを
ご自身で開拓し、消費者の口まで分かっています。
さらに、自社のオンラインショップもいち早く
取り入れてたり、みやじ豚の消費者の顧客を獲得するために
BBQイベントを積極的に開催したりと、
次々に新しいことにチャレンジしています。
宮治さんは事業承継を悩むときに
「ただ単に農家を継ぐのは魅力を感じなかったが、
消費者の手元までを考えるプロデューサー業なら
大きな魅力を感じて引き継ぎたいと思った」
と決意したそうです。
この視点がとても重要です。
事業承継で会社を
「○○を作っている会社」とか
「○○を売っている会社」と
考えると、
後継者にはその仕事が魅力的に感じないと思います。
しかし、
その事業の前後まで大きく捉えて、
そこに自分らしい考えを加えることで
「会社を引き継いで何をしたいのか」
がはっきりと分かるようになります。
こうするこで
「引き継ぐ」という受け身の姿勢ではなく
「受け継いで発展させる」という攻めの姿勢になります。
「攻撃は最大の防御なり」というように
事業承継でも、後継者が守りでは成功しません。
同様に、
経営者も「守り」の事業引き継ぎでは
後継者に上手くバトンが渡せません。
経営者が積極的に事業承継のスケジュールを考えたり
後継者が引き継ぎやすい環境に整えることは
経営者にとってもプラスになる
社長の仕事です。
事業承継で最大のメリットである、
「顧客があり、売上があること」
を活かして、将来の事業展開を今から一緒に考えていきましょう。
農業という制度も業界常識も固い業界ですら
宮治さんのような後継者が
業界の未来を切り開いています。
皆さんの業界や
皆さんの会社で
できないわけがない。
ちょっと目線を高く取ってみませんか
では、また来週に