創業社長の方のバイタリティーをいつも尊敬しております。
何が何でも成し遂げる意志の強さは
私の含めて後継社長にはないものです。
それゆえ、創業社長が後継者に
自分と同じやり方を求めてしまう傾向が強いです。
しかし、同じようにはできないのが
事業承継の現場です。
どんなに優秀は後継者であっても、
現時点で、経営者と同じ事はできません。
経験も、能力も、時代背景も、価値観も違うためです。
先月のことですが、ある経営者の集まりで
経営者Kさんが息子さんに
「営業成績で一番にならなければ、意味がない」
と、電話口で話されていました。
これはある意味真理であり、
ある意味で間違っています。
Kさんの会社は製造業に消耗品を販売しています。
取引先に担当が割り振られ、販売実績を競わせています。
Kさんはとても苦労されて、現在の会社を作り上げた
カリスマ的な方です。
業績は「自分で作るものだ」という自負があります。
確かにその通りです。
しかし、息子さんは優秀であり、平均以上の成績ですが、
トップセールスマンではありません。
営業能力を高めることは重要ですが、
Kさんはすでに70歳で事業承継を検討しているのです。
でしたら、
息子さんには営業能力よりも育成する能力があります。
例えば、リーダーシップ力や財務力です。
では、続きはまた来週!