こんにちは。 次世代経営協会 理事長の高橋秀仁です。
今年2月の定例会は、
私のポッドキャスト『9割揉める社長交代』の公開録音という、
普段とは一味違う熱気あふれる時間となりました。
ゲストにお迎えしたのは、株式会社ヤマナカシャツの代表取締役 山中満社長。
お父様が創業した縫製工場を引き継ぎ、
廃業寸前のどん底から「V字回復」を成し遂げた、まさに不屈の後継社長です。
(廃業を決めた父をひっくり返したエピソードはインタビューで)
今回の定例会で明かされたのは、華やかな成功物語の裏にある「リーダーの孤独と忍耐」の真実でした。
■ 下請け脱却への最大の壁は「技術」ではなく「人の意識」だった
山中社長は、それまでのメーカー下請け(BtoB)というビジネスモデルを
自社ブランドをネットで直接販売する(BtoC)形へと180度転換させました。
多くの製造業の後継者が「自社ブランドを持ちたい」と願いますが、現実は甘くありません。
山中社長は最も高いハードルはシステムや販路ではなく、「従業員の意識改革」だったと語ります。
下請け時代:言われたものを指示通り、時間通りに作ればいい。
自社ブランド:「顧客が満足しているか?」という視点が技術以上に重要になる。
「自分たちが良いと思うもの」ではなく「顧客が満足するもの」が良い製品である。
この価値観の転換に現場は激しく揺れました。
■ 「10年」という歳月と、リーダーが抱える孤独
コンサルタントとして、またポッドキャストのホストとして
多くの後継者後継社長を支援してきましたが、
組織の意識を変えるには膨大なエネルギーを要します。
実際私自身も小売業からサービス業への転換は大変でした。
山中社長も組織に意識が浸透したと実感するまでに要した月日はなんと10年。
その道のりは決して平坦ではありませんでした。
「従業員が帰ったあと、一人会社に残り、
『自分のやり方は間違っているのだろうか』と諦めかけたことは一度や二度ではありません」
インタビュー中、私がこの「苦悩」について触れたとき、
山中社長は深く頷き、「まさに我が意を得たり」という表情を浮かべられました。
何度も説明し、粘り強く話し、時には理解し合えず去っていく仲間を見送る。
その期間が長ければ長いほどリーダーのメンタルは削られていきます。
それでも山中社長を突き動かしたのは、
「ここで諦めたら会社の未来はない」という強い信念でした。
山中社長は今、自社の価値観に共感する新しい人材を一人ずつ増やし、
素晴らしい組織を築き上げておられます。
続きは次回の配信でお伝えします。