前回の続きです。
多くの後継社長は会社を引き継いでからこのことに気づき、
これまでの後継者像を演じることから後継社長として自分の考えで行動します。
そうなれば、周囲からそれまでの印象から人が変わったように見えて「後継社長は分かってない」となり、そこから社内の様々な問題が噴出します。
後継社長が最初で最大のピンチが事業承継直後に起こります。
私のポッドキャストでも、多くの後継社長がこのように事業承継後に大ピンチを経験しています。
そうならないためには後継者時代に後継者像を演じるのではなく、
自分と会社の将来をしっかり見つめることです。
従業員との信頼関係構築や周囲との調和は大切です。
だからこそ、この会社が長期的に「何を目指し」、「どんな将来像が理想なのか」を後継者がじっくり考え、話し合うことが大切です。
長期的な将来像なので現在の姿と違っても大丈夫です。
どこに進むべきかを示すことが何より重要です。
よく言われる船長の役割です。
「あちらの方に向かう」と決められるのは経営者であり、長期的には後継社長です。
長期的な将来像を決めると課題が見えてきます。
現時点では、大きな問題はなくても、今後に発生する事が分かってきます。
それをひとつづつ丁寧に時間をかけて、改善することが後継社長の成功の道筋です。
周囲に求められる後継像だけではなく、
頭の中は常に未来を見据え、自分の目指す経営を考えておきましょう。
では、また来週。