前回の続きです。
ポイントは2つ
1・中長期計画の立案
2・5Sからスタート
原監督は大学側に監督就任に際して
中長期計画を示し共有しました。
「5年で箱根出場、10年で優勝」
リーダーとして明確な目標を示すことは
組織を改革するときにとても重要です。
しかも、その目標が自分たちにとって
ワクワクするような希望でなければなりません。
その意味で大学生に箱根出場は
選手や大学関係者には
キラキラした大きな目標になったでしょう。
しかし、単に高い目標を掲げるだけでは
組織は変わりません。
目標に向かった行動計画が必要です。
そして、その行動の順番が重要です。
原監督は「5S」からスタートしました。
5Sは「整理」「整頓」「清掃」「清潔」「躾(しつけ)」です。
製造現場や店舗管理などで徹底される経営手法です。
私も店舗経営時代は
バックヤードを徹底的にキレイにしていました。
5Sを陸上部に導入しました。
つまり、陸上部の寮を「整理」「整頓」「清掃」します。
清潔を保つことを意識させ、習慣になるよう躾ます。
当時の寮は昔ながらの寮で
モノは散らばっており清潔ではなかったそうです。
そこに住む選手の意識も低く、
練習に遅刻したり、集中しないので結果(タイム)がでない
という悪循環になっていました。
ですから、原監督は練習を変える前に
寮の生活を変えました。
「整理」「整頓」「清掃」を続けると
選手の意識が少しづつ変わり、
生活リズムが一定になり、
練習にも遅刻しなくなりました。
原監督の掲げた目標に
選手が真摯に向き合っていくことで
成果を出していきました。
選手が「聞ける状態」を作ったのです。
それでも箱根に出るのに5年かかりました。
組織や人の意識を変えて成果を出すには
それぐらいの根気が必要ですね。
事業承継で組織を変革したいと考える
後継社長が多いです。(かつての私もです)
であれば、
この原監督のやり方は大いに参考になります。
中長期計画で会社の変革を考えていきませんか。
では、また次回に