先日、後継社長Dさんとお会いしたときに
こんな話がありました。
「会社が厳しいときに、従業員に危機感を
持たせようといろいろしましたが、
それでは従業員は動きませんでした」
Dさんの会社はプラスティック製造業。
Dさんが社長になって8年。
社長就任して2年目に大手取引先がM&Aされて、
取引を打ち切られました。
売上げの3割がなくなり、困ったDさんは
「この状況を社内で共有し、厳しい時期を
一致団結して乗り切ろう」
と考え、経営会議の席で、
厳しい状況を数字とともに話し、
これを乗り切ろうと奮起を促しました。
Dさんのイメージでは
危機感を感じた従業員が新規顧客獲得に力を入れるとか
新しい製品やサービスのアイディアが出てくるとか
そんなことを期待しました。
しかし、
その会議から1月がたっても
社内に何の変化もありません。
危機感も全く高まっていません。
不審に思ったDさんは次月の会議では、
もっと危機感をわかるように説明したものの、
やはり、結果は同じでした。
Dさんは結局、1年後にリストラをして、
借入金をリスケするなどで、なんとか当面の危機を回避しました。
続きは金曜日に。