前回からの続きです。
私が経営コンサルティングをしていて、
中小企業で最も改善に困るのは
ある仕事がその人しかできない、という状況です。
いわゆる、仕事が特定の人物に張り付いている、
状態です。
会社という組織で考えると
ある仕事は複数人ができなればなりません。
上記のように、その仕事がAさんしかできなければ
Aさんが退職したら、会社はたちまち困るからです。
これは経営者・後継者だけでなく、誰でも知っています。
これを中小企業の経営者にも当てはまるのです。
経営者が40代50代ならば、問題ないのですが、
60代も後半になれば、
経営者という仕事の役割を、
誰に、どのように引き継がせるかを
経営者が考えなければなりません。
でなければ、自分に万一のことがあれば
顧客や従業員への責任が果たせないためです。
この経営者と総料理長も
冗談っぽく「どっちかが倒れたら大変だね~」
と行ってました。
テレビで言わないだけで、社内ではしっかり事業承継への
準備を進めていることを願っています。
私が考えるに
総料理長は部下の指導、特に若手・新人の指導する指南役と
なり、組織の技術の底上げと料理に対する理念や愛情を
十分に伝える方がよいでしょう。
なぜなら、若手や新人時代に正しい基礎技術と料理や会社への
精神を学ぶことはその後の成長に最も有効であるためです。
経験豊富なベテランこそ若手や新人育成には必須の人材なのです。
また、メニューの開発や各店の料理長への指導するのは
新しい総料理長の仕事とすることで、次世代のリーダーを育てます。
また、現経営者には、次の社長を育成し、
会長と新社長の2人3脚で経営する。
社長にならないと分からないことが
中小企業の経営には多いためです。
現経営者に息子や娘などの親族がいるかは
分からないが、不在の場合は従業員から
次の経営者を育成しなければなりません。
その場合の社長は役割として、任すけど
オーナーとしての株式は現経営者を中心に
保持する、経営と所有の分離も必要でしょう。
テレビに取り上げられるぐらい、人気のお店なので
専門家からアドバイスがされていると思いますが、
これだけ愛されているお店が今後20年30年と続くために、
事業承継の準備を完璧にしていることを願ってやみません。
では良い週末をお過ごしください。