アシスト2代目 ブログ 中小企業診断士 高橋秀仁のアシスト2代目ブログ

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【次世代経営を実現する後継者・後継社長】

前回の続きです。

 

いつまでも先代に信頼されない後継社長ほど、つらい立場ありません。
経営の全責任を負っているにも関わらず、決定権がない。
なにより、先代に信頼されていないという現実に心理的な負担は大きくなるばかりです。

 

■ 特に注意すべきは「解除タイミング」

では、解除したいと申し出たらどうでしょうか。
信託契約は双方の合意で解除できるのでいつでも可能です。

 

しかし、いつでも可能だからこそ先代から言わない=信頼されていない。
と、考えます。

だから言い出せないのです。
言い出して、自分がクビになるリスクはとりません。

 

結局その状況のまま何年も続き、

先代がなくなってから対策をしなければならなくなり、時間もコストもかかります。
なかなか大変ですよ。しなくていい苦労をすることになります。

 

■ 後継者のみなさんへのメッセージ

信託契約は「親が何となく作ったものだから」と軽視されがちですが、
実は 経営権の根本に関わる非常に強い効力を持っています。

後継者はぜひ、

信託契約書の内容を必ず読み直す

解除方法・権利移転の流れを理解する

専門家(法務・税務・承継コンサル)に早めに相談する

を押さえておいてください。

 

事業承継は株式の承継だけでなく、
“権限構造の整理” ができて初めて安定した経営がスタートします。

 

もし信託契約の内容が不明確であったり、
「議決権をいつどう返すのか」が曖昧なままなら早めの見直しを強くおすすめします。

 

では、また来週に。

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【次世代経営を実現する後継者・後継社長】

今日は後継者にとって見落としがちな「株式の信託契約」について重要なポイントをお伝えします。

 

事業承継において、創業者が保有株式を後継者に譲渡しつつ、
「議決権だけは信託契約で先代が持っておく」ということができます。

 

しかし、この信託契約は会社の実権構造を大きく左右する極めて重大な契約であり、
内容を十分に理解しないまま引き継ぐと、後継者の経営に予想外の制約が生じる場合があります。

 

■ 事業承継における「議決権を信託で先代が過半数持つ」メリットとデメリット
【メリット】
◇ 1. 経営の急激な変化を防ぎ、先代が“安全弁”になる
後継者が経験不足でも、先代が重要決議でブレーキ役となり、経営の安定を保てる。

◇ 2. 親族・株主の対立防止
議決権が先代に集中するため、経営権争いを抑えやすい。

◇ 3. 後継者育成の期間確保
実務は後継者が担いながら、最終決定は先代が行うため、段階的な承継ができる。

 

【デメリット】
◇ 1. 後継者が“社長なのに決定権がない”状態になる
取締役選任、投資、資本政策など、重要判断を先代に依存し、主体性が失われる。

◇ 2. 先代の判断能力低下で会社の意思決定が止まる
認知症などになっても信託契約は残るため、株主総会が開けない、融資手続きが進まないなど、経営が麻痺するリスクが大きい。

◇ 3. 解除がスムーズにできない
先代の気持ちの変化や家族間の事情で、合意が得られず解除が遅れるケースが多い。

◇ 4. 金融機関が後継者を“正式経営者”と見ない
議決権=実権と判断され、保証人変更や融資が進みにくくなる。

◇ 5. 相続時に受益権が財産として扱われ、処理が複雑化
議決権だけの信託でも相続財産として評価が必要になる場合がある。

 

メリットがデメリットを上回る時期はいいのですが、
いづれ後継社長は自分で経営できるようになり、デメリットが上回るときがきます。
そんなとき、どうなるでしょうか。

 

続きは次回の配信でお伝えします。

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【次世代経営を実現する後継者・後継社長】

前回の続きです。

 

3.「今後の国の経済運営・補助金・支援策」の方向性

このような政策転換・17分野の明示に伴い、
次のような動きが中小企業支援・投資支援制度にも出てきています。

 

補助金・投資支援制度の動き

中小企業成長加速化補助金:売上高100億円を目指す中小企業の大規模投資を支援(最大5億円補助)という制度。

このように「成長・チャレンジ型」の支援に軸足が移っています。
補助金・支援策において、従来の「守る」ための支援から「攻め・成長」への転換が鮮明になっています。

 

4.後継者・二代目の皆さんにとっての具体的な示唆

後継者・二代目経営者の皆さんはどうでしょうか。

自社の事業・技術・ノウハウを大切にしながら、これからの方向性を考がえ、
上記17分野のどこに活かせるかを検討してください。

 

自社の取引先・業界・サプライチェーンもよく見ながら、
取引先が「これから伸びる分野(上記17分野)」に関わっていないか、
また自社としてその分野に新たに参入できる余地はないかを検証してください。

 

17分野すべてに関わることは現実的ではないため、
自社にフィットしそうな複数分野を選択し、そこに向けたアプローチを検討しましょう。

 

今後数年先(5年・10年先)を見据えて、
先行者利益を取る視点で「伸びる分野に早めに関わる」ことが重要です。
たとえ今、時間・コスト・リソースが一時的に割かれるとしても、
成長フェーズを捉えることが経営者の才覚となります。

 

事業承継する会社はいい会社であり、

次の事業の柱を生むまでに時間的経済的な計算が立つので、中長期の経営活動ができます。
急ぎではないが、重要な仕事こそ後継社長がやるべきことです。

 

次世代経営協会としても、皆さんのこのような視点づくりを支援してまいります。

どうぞご期待ください。

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【次世代経営を実現する後継者・後継社長】

こんにちは

今年度および次年度に向けた国の経済政策の大きな転換点についてお話いたします。
特に中小企業政策の変化、

そして皆さんの会社が注目すべき「17の重点投資分野」の動きについて整理しました。

 

1.中小企業政策の変化

これまでの中小企業支援は「中小企業=弱者」「潰れないように守る」という観点が中心でした。
しかし近年、国としての政策方向は
「成長意欲の高い中小企業を増やす」 という方向に変化しています。
例えば、売上高100億円企業を増やそうという目標が掲げられており、
「その手前にある数億円、数十億円の企業を成長させる」ことが今から必要となります。

 

この点を考えると、後継者、二代目の経営者の皆さんは自社を守るだけでなく、

“伸ばす視点” がますます重要になってきます。
ただ、手段・支援策(手立て)はまだ十分整理されていない部分もあります。
だからこそ、国が重点を置く方向性(分野)を知っておくことが早めの戦略設計に有効です。

 

2.国の「17の重点投資分野」

国(政府)は、今後の「危機管理投資・成長投資」を念頭に、
17分野を戦略分野として官民で複数年度にわたる投資を展開する方針を示しています。
以下にその17分野を列挙します。

 

1AI・半導体  2造船  3量子技術(量子コンピューティング・量子暗号・量子センシング)
4合成生物学・バイオ(バイオ技術、再生医療等) 5航空・宇宙産業
6デジタル・サイバーセキュリティ  7コンテンツ産業(マンガ・ゲーム・デジタル配信等)
8フードテック(スマート農業・陸上養殖・輸出農産物) 9資源・エネルギー安全保障・GX
10防災・国土強靱化 11 創薬・先端医療  12フュージョンエネルギー
13マテリアル(重要鉱物・部材素材) 14港湾ロジスティクス(物流インフラ・港湾機能強化)
15防衛産業(デュアルユース、サプライチェーン強靱化)
16情報通信(次世代通信基盤・光ネットワーク・海底ケーブル)
17海洋(海洋開発・レアアース・海域探査)

 

続きは次回の配信でお伝えします。

 

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中小企業の人事制度は「ルール」より「マナー」を

本日は「中小企業の人事制度」についてお話しします。

 

事業承継の場面では、
人事制度や就業規則が10年、20年前のまま使われていることがあります。
もちろん、法律や社会の変化に合わせて見直すことは大切です。
しかし、現場で特に問題がなく、社員が納得して働けているなら焦って変える必要はありません。

 

大切なのは「制度を作ること」そのものではなく、「人が働きやすい環境をどう整えるか」です。
後継者の中には専門家と共に完璧で厳密な制度をつくろうとする方もいますが、
細部まで厳格に定めすぎるとかえって柔軟な運用が難しくなります。

 

中小企業には中小企業ならではの良さがあります。

 

ルールに縛られるよりも、社員一人ひとりの事情や特性を理解し、
温かく運用する“幅”を持たせることが大切です。
人事制度は「罰するためのルール」ではなく、「より良く働くためのマナー集」であるべきでしょう。

 

そして、評価や処遇を数字だけで決めるのではなく、
企業理念の実現やチームへの貢献など“目に見えにくい価値”も大切にする。
それこそが中小企業の人事制度の本質です。

 

そんな甘いことを言っても問題を起こす社員がいたら厳しいルールにしなければならない。

 

確かに、問題へは厳正に対処します。
でも、問題が起きないようにルールを厳しくすることはほとんどの社員を縛りすぎることになります。
失敗しないように行動することになってしまいます。

 

中小企業の人材制度は減点主義ではなく加点主義あるべきです。

それぞれができることを伸ばすための制度であるべきです。
つまり、何かができないけど社内のだれよりも○○ができる。
それを認め合うことです。

 

人事制度は「ルール」より「マナー」を

 

後継者の皆さん、
人事制度を見直すときは厳しさよりも“血の通った運用”を意識してみてください。

 

それでは、また来週。

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信頼でつなぐ事業承継――“代表権”の重みと本当の引き継ぎ

前回の続きです。

 

代表権がなく、最終決定権もない「社長」という立場では、本物の経営者としての責任感も覚悟も育ちません。
なぜなら、最後は会長が責任を取ってくれるからです。

 

経営の厳しさや孤独、そして決断の重み。
これは「最高責任者」になって初めて味わう経験です。
どんなに優秀な右腕でも、二番手では決して得られないのです。

 

私は会長にこうお伝えしました。

「信託契約の解除を視野に入れ、後継者がクリアすべき条件を明確にしましょう」

 

そして、会長と後継社長の双方が納得できる“解除の条件”を一緒に整理しました。
それは単なる株や契約の問題ではなく、信頼のバトンをどう渡すかという本質的な課題だからです。

 

事業承継とは、「信頼の承継」でもあります。
そして、会社の歴史を引き継ぎ、次世代につなぐ重みを知ることです。

 

いつまでも会長が握り続けていては次の成長ステージに進めません。
後継者が「自分の責任で決断する」経験を積むことこそ、会社の未来を支える最大の力になるのです。

 

💡 編集後記

後継者が真に育つのは、「代表権を持った瞬間」からです。
そこから初めて経営者としての覚悟が芽生えます。
みなさんの会社でも、**“信頼で渡す勇気”**を考えるきっかけにしていただければ幸いです。
次世代経営協会の例会でも話し合ってきます。

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