後継者育成コンサルタントとして活躍する中小企業診断士 高橋秀仁をインタビュー方式でご紹介します。

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後継者育成コンサルタントとして活躍する中小企業診断士 高橋秀仁をインタビュー方式でご紹介します

自分が後継者として、つらい時期を過ごした時、もしもこんな相談相手がいてくれたら…。
そんな思いから、自らコンサルタントになることを志した中小企業診断士がいます。
それが、アシスト二代目の屋号を掲げて事業承継・後継者育成コンサルタントとして活動されている高橋秀仁さんです。
自から、親から事業承継した女性服のセレクトショップ社長との二足のわらじを履いて、
コンサルタントとして全国の後継者の悩みを解決しています。

  • 出社拒否に陥った自らの後継者時代
  • 飲食事業撤退の失敗から中小企業診断士を志す
  • コンサルタントとして何が提供できるのかに向かい合う
  • 事業承継コンサルタントの役割とは
  • 事業承継コンサルティングの具体的方法
  • 一人でも多くの後継者を応援したい思いから

出社拒否に陥った自らの後継者時代

高橋さんは、中小企業診断士としての活動の他に、
自らも会社を経営されているとお伺いしましたが。

はい、現在は中小企業診断士として活動すると同時に、三宮にある婦人服のセレクトショップを営んでいる株式会社高橋の社長を務めています。私の親が20年前に始めた会社を3年前に事業承継しました。現在、アルバイトさんもいれて8名の会社です。

社長に就任されるまでの経緯を教えて
いただけませんか?

1996年に大学の経営学部を卒業し、高級寝具の営業職に就きました。その後、居酒屋チェーンに転職しました。転職して4年経った頃でしょうか。 すでに結婚して2人の子供がいたのですが、拘束時間が長いために、家族とほとんど顔を合わせることができないライフスタイルに疑問を感じ始めたのですね。 それで、妻と仕事を変えようかと話をし始めたところ、父親から、だったらうちで手伝えば、依頼され、入社することになったのです。2000年の話です。

当時、株式会社高橋はセレクトショップの他に、西宮にイタリアンレストランを経営していました。赤字が続いているその店の運営を私に任せたいという話でした。

私が勤めていたのは10店舗居酒屋チェーン店、自社の店は1店舗のイタリアレストラン。当然、経営方法やノウハウが違います。 今では当たり前ですが、当時はそんな根本的なことに気付かず、チェーン店で学んできたやり方を強引に導入したり、小手先の集客方法を学ぼうと様々なセミナーに参加しては店舗で実践し、成果が出ないと諦めてしまう。 そんなことの繰り返しでした。

出社拒否に陥った自らの後継者時代

次々に新しいやり方を導入するにもかかわらず成果を出せない私に対して、次第に父親も注文をつけるようになってきました。レストランは子会社で運営していたので、父は基本的には店の詳しいやり方は知りません。 ですから、当時の私は「知識も無いのに口出しするな」と親に反発し、だんだんと口も聞かない仲になっていきました。
すると、父親は社長で、私は店長ですから、レストランの従業員は社長の指示を聞いて、私のことは無視するようになっていきました。30坪の店内に自分の居場所がない。そうなるともう、針のムシロ状態です。
ついには、出社することができなくなってしまいました。今思い返しても、当時は本当に苦しかったです。
当時頭にあったのは、相談できる相手がほしい、という思いでした。どうしたら経営がうまくいくのか、知識や理論に基づいて話ができるコンサルタントがいてくれれば、と求めていいました。 店の前まで行って、顔だけ出して、営業と称して1日外に出ている、そんな生活が2カ月ぐらいすごしました。リストラされたサラリーマンのように公園とぽつんと座っていた時間もありました。 その後、「問題から逃げても何も変わらない」と気付き、心に鞭をうちながら、なんとか出社できるようにはなりましたが、ついには赤字は解消されず、私が入社して3年目に、飲食事業から撤退することになりました。
この撤退したときもつらい経験でした。昨日まで仲良く話していた従業員が全員親の仇を見るような眼で私に文句を言ってきます。閉店まで3カ月は険悪な雰囲気で店を営業しており、私はノイローゼー寸前状態でした

飲食事業撤退の失敗から中小企業診断士を志す

飲食事業撤退の失敗から
中小企業診断士を志す

それは大変な経験をされたのですね。飲食店事業の撤退後はどうされたのですか?

傍から見ると店を潰したドラ息子が、今度は会社のブティックの担当になります。30歳で全く経験のない洋服業界一本で生きていくことになってしまった。正直自信がありませんでした。 幸いにも、会社の経営は親がやっているので、ひとまずは安心ですから、今のうちにもう一本、自分が生きていく上での柱がほしい。なにがやりたいか、なにがやれるか、そうだコンサルタントになろう。 自分が苦しかった時に求めたように、きっと経営者の中には相談相手を求めている人がたくさんいるはずだ。 そう思って、自分がセミナーに通っている時に存在を知った中小企業診断士になろうと、勉強を始めたのです。
今思えば、飲食店が「あのまま上手く」行っていたら、私は中小企業診断士になっていなかったでしょうね。店舗では孤立したりしましたが、飲食店は好きな仕事でした。 うまくいかないから経営について学ぶ必要を感じ、その経営を学ぶということが中小企業診断士の勉強につながったのだと思います。

昼間はセレクトショップの仕入業務などをしながら、土日と夜を中心に勉強を進めて、三年目に合格しました。

中小企業診断士の勉強をして何か変化がありましたか?

勉強しながら、学んだ知識をセレクトショップで実践してみました。でも、うまくいかないんですね。
でも、勉強する前と違うことは、そこで諦めてしまうのではなくて、現場で試行錯誤するようになったのです。
基本となる考えや理論がわかっているので、うまく行かなかったとしても、部分の改善を加えて再度試してみるようになりました。
チラシの反応が薄い時など、どこがいけなかったのかを落ち着いて見られるようになったのは、診断士の勉強過程で土台となる知識がついたからでしょう。 表面的なことではなく、仕組みやそこにある意味を理解できるようなったことは、とても大きいです。
今ではこのように考えています。どんな商売でも、いい時とダメなときがあります。
しかし、どの商売でもコンセプトとお客様のターゲットを明確にして、理論に基づく経営をしていけば、
大きな失敗はかなりの確率で防げます。中小企業診断士の勉強で学んだことを実践しても、すごく成功するということはありませんが、大きく失敗することはなくなります。
失敗しなければ、悪い状態であってもぎりぎりでいける。ときどき何かがうまくいければ、プラスになる。
このことを前提に計画を立てていけば、最悪の事態にはなりません。
自分の会社は現在そうなっています。失敗したらどうしよう、という漠然とした不安は、今はありません。
現在、店に関わることは週に一度の経営会議と店舗視察だけです。
商品や売り出し方が、店舗のコンセプトとずれていないかを確認したり、現場での相談に応えたりしていますが、
基本的な運営はスタッフに責任を持たせて任せています

自らも後継者として事業承継時の親子間の軋轢や社内での失敗などを経験された高橋さん。
その後、どのような経緯で中小企業診断士として、後継者支援の道に進んで言ったのでしょうか。

コンサルタントとして何が提供できるのかに
向かい合う

中小企業診断士として、どのように後継者支援の道に進まれたのでしょうか

診断士になったばかりの頃は、コンサルタントとしての経験がありませんし、当然仕事が来るわけはありません。自分の会社の仕事をしながら、ちょっとコンサルをするというのが1年目でした。
2年目に兵庫県協会のプロコン育成塾に参加したことが転機になりました。塾で、自分の何をもってコンサルタントとしてのサービスとするのか、何を商材として提供するのかを練り上げることに向かい合ったのです。 その時行き着いたのが、自分の生い立ちや経験から「事業承継」の4文字だったのです。
親の会社に入社して、経営の方針を巡って親と感情的になってもめる。 もし、その間に第三者が入って客観的な視点を加えれば、もっとスムーズに事業承継が進むのではないか。 あの時、こうすればよかったという経験を多く持つもつ自分なら、そんなコンサルティングができるのではないか、という思いに行き着きました。
自分は、父親や母親と経営方針でぶつかった時に、親が言っていることが正しいのかどうか、自分には経験がないからわかりませんでした。でも、親が言っていることは、理論よりも行動や気合い、精神論が多いように感じていました。

コンサルタントとして何が提供できるのかに向かい合う

確かに、それも大切ですが、今はそれだけで通用する時代ではないのではないか、そんな時に、どちらが正しいのかを判断してくれる相談相手がほしいと思っていました。真実は何を学べば得られるのか、教えてほしいと思っていました。
きっと、知っていれば無駄な争いを避ける方法がいくつもあったと思います。当時の自分がほしかったコンサルタントに、自分がなるのだ。そう決めたのです。

事業承継コンサルタントの役割とは

事業承継コンサルタントの役割とは

事業承継コンサルタントの役割は、後継者が「会社を引き継ぐ」という決断ができるように、客観視させることです。 現在の会社の経営資源のうち、どれを受け取り、どれを受け取らないか、という選択ができるように支援することだと思っています。
親がやっているから、というやらされ感覚のまま事業承継してしまうと、後からしんどくなります。 受け継ぐ会社や仕事に、後継者自身の将来像や価値観を見つけることができるか、そこをメンタル面を含めて支援します。
こんな仕事をやりたくないと思いながら承継する後継者がいることも事実です。 それでも、今すぐには変えられなくても、自分がやりたいと思える仕事に会社に変えていく、その支援が事業承継コンサルタントにとっての重要な役割と考えています。

後継者自身が思いを明確にすることが大切なのですね。

後継者がこんな会社にしたいと思いを固めても、親に納得してもらわなければその実現に向かって進むことはできません。
次に私が支援することは、現経営者と後継者が一緒になって事業承継計画を作成することです。後継者の思いに、親の意見を反映させながら、事業承継計画を作る支援をするのです。
事業承継計画は、どちらか一方の意見だけではうまくいきません。ですから私は、現経営者と後継者の両方にこう宣言しています。
「私は、会社のためにコンサルに来ています。後継者のためでもないし、現経営者のためでもありません。
ただ、会社が良くなれば、結果的に、あなた方お二人のためになるでしょう。」と。

事業承継コンサルティングの具体的方法

具体的に事業承継計画の策定はどのように
行うのですか

両者に参加してもらい3ヶ月間で事業承継計画を作成します。 その時に大切にすることは、親が残してほしい、ことを明確にするということです。 すると、後継者は大切だと思っていたことが、実は親はどちらでもいい、と思っていた、ということも出てきます。 両者間での認識の違いが、その過程で明らかになります。意外と思い込みがあるものなのです。 しかし、本人同士だけでは話しづらいことなのか、そのあたりが曖昧のまま事業承継されてしまうことも多いのです。
次に、具体的にいつバトンタッチをするのかを明確にします。

事業承継コンサルティングの具体的方法

今から3年後、5年後というように事業承継の日付さえ決まれば、それまでの準備とその後のやることはある程度決まっています。 今の事業自体のマーケティングをどうするのか。財務面はどうするのか。その2つが決まってから、人の問題を考えます。 事業承継計画の策定に要するのは3ヶ月間で、短くて5年、長期で10年の計画を作ります。

事業承継計画が完成した後の支援はどのように行うのでしょうか

事業承継が策定できた後のコンサルティングの契約は、基本的に2年間です。 最初の一年はバトンタッチするまでの期間、残りの一年は、バトンタッチ後の支援です。 バトンタッチを挟んだ前後一年間に、事業承継は最も問題が起こるので、そこに自分を呼んでいただくのが、自分の価値を最も発揮できるからです。
計画したバトンタッチが3年後であるなら、3ヶ月の事業承継計画策定後、一旦そこで支援は終了します。
そして、バトンタッチを計画した時点の一年前から、再びコンサルティングを2年間のスケジュールで開始します。
10年後のバトンタッチを計画したのなら、次のコンサルティングの開始は9年後、ということになります。

一人でも多くの後継者を応援したい思いから

一人でも多くの後継者を応援したい思いから

大阪と東京で後継者塾を始めました。今まで事業承継を支援した経験から得たエッセンスを塾で伝え、後継者に自分で実践してもらいます。 私も、塾の中で後継者に伝えるために、過去のうまくいった事例からポイントをまとめたり、更に自分のノウハウが洗練されていくことを感じています。 塾生の後継者さんの気持ちがだんだんと入ってくる手応えも感じています。 今後は、事業承継の塾を通じて、もっと多くの後継者に事象承継にはやり方があるのだ、ということを知ってもらいたい。 事業承継をうまく乗りきるノウハウとして、使ってもらいたい。 困っている後継者はたくさんいますが、ちょっとしたノウハウでうまくいくことはたくさんあるのです。

このノウハウでやってみたら、問題の半分くらいはクリアになった、努力する期間が短くすんだ、改革のスピードが上がった、という経験をより多くの後継者に、届けたいですね。 私の経験上、現経営者と後継者の関係がうまく行っていないと、会社の業績はあがりません。

問題をクリアにして、経営者と後継者の双方が本来やるべき仕事に集中できるようになれば、中小企業全体の業績がよくなります。 そして、日本中のオーナー会社が事業承継をスムーズにして2代目経営者によって会社がさらに成長することを実践します。

このインタビューは J-NET21にて掲載された文章を一部抜粋しています。

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