前回からの続きです。
私がいつも、セミナーなどで
後継者や経営者にお伝えするのは
事業承継は平時にするものであって、
非常時にやってはいけない、と言うことです。
ましてや、金融機関から押されるように
経営者が決断するようでは、
事業承継を成功させることは難しい。
だから、経営者も後継者もじっくり腰を据えて
やれるために、会社がある程度事業承継に集中できる
状況でなければなりません。
売上が微減しているとか、人材が育っていないなど
ある程度の課題なら問題ありません。
しかし、
資金繰りや業績に困窮するような非常時には
事業承継より先にやることがあります。
しかも、そのように厳しい状況で
事業承継して、後継社長がそれを
乗り切って、V字回復することは
とても困難です。
だから、ある程度長期的計画で
事業承継をすることが、
その後の企業の成長へとつながるのです。
事業承継は何のためにするかといえば
会社がいつまでも続くために、
経営者が連続的に交代します。
その際に現経営者から後継社長に
経営のノウハウの引継ぎ期間が必要なのです。
それこそ、伝統や信用という目に見えないけど重要な
その会社が積み上げてきたものなのです。
余裕のあるうちに事業承継の準備をする
心に留めてください。
では良い週末をお過ごしください。